『千一夜物語』で読み解く“美容”(9)

美容大国モロッコに伝わる、ハーブやアルガンオイル、ガスールなど天然素材を使った手作りコスメを紹介しています。簡単で実用的なレシピもたくさん!

前回のつつきです。

12歳になったアジブは、祖父シャムセディンと母セット・エル・ホスンとともに、父ハサン・バドレディンを探しにバスラへ向かいます。

しかし、ハサンの母親から、息子は姿を消したと知らされます。

一向はエジプトへ戻るのですが、途中、シリアのダマスカスに宿泊します。

ここでアジブは宦官をともない、スーク(市場)のなかの菓子屋に立ち寄ります。
それはまさに、父親のハサン・バドレディンの店でした。

息子とは知らず、ハサンはアジブと宦官をもてなします。

アーモンドと砂糖、スパイスを詰めたザクロの実のお菓子を食べて満腹になった二人に、ハサンは手を洗う支度を整えます。
清潔な銅製の美しい水差しから、二人の手に香りの水を注ぎ、帯に下げていたカラフルな絹の手ぬぐいで二人の手を拭き、銀の香水スプレーに入っているローズウォーターを手にふりかけました。

さらに、ハサンは店の外に出て、麝香(ムスク)入りのローズウォーターで味つけたシャーベットが入った瓶を2本持ち帰り、二人に1本ずつ差し出しました。

アジブは、ハサンの母親に、ザクロのお菓子の話をします。

それはその昔、母親がハサンに作り方を教えたお菓子でした。

こうして、ハサンは家族との再会を果たすのです。

このお話に出てくる、「アーモンドと砂糖、スパイスを詰めたザクロの実のお菓子」というのが気になります。
どんなお菓子なんだろう…。

モロッコあたりでは、デーツに縦半分の切り目を入れて、そこにアーモンドパウダーと砂糖、スパイスを混ぜた餡のようなものを詰めたお菓子があるので、それかな、と思ってみたり。

母親が息子にお菓子のレシピを教え、それが家族の再会のきっかけとなった、というエンディングは、ほほえましいですね。

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