画家たちが描いたモロッコとパリのモロッコ美容

スペインでイスラム庭園に魅せられた話を前に書きましたが、それから3年後にニューヨークへ行ったとき、偶然にも、近代美術館で「モロッコのマティス展」が開催されていました。

「窓からの風景」をはじめ、鮮やかなブルーが強く印象に残っています。

ヨーロッパの芸術家たちは、モロッコの自然、そこに暮らす人々の美しさに心を奪われ、かの地を題材に多くの作品を残しています。

マティスは、モロッコで見た色彩の融合に衝撃を受け、この旅以降、作風が変わったそうです。

ドラクロワは、モロッコの先天的な洗練された美に感動し、「美しさにあふれ、高貴さを備えた、生き生きと鮮やかに人間たちが街を駆け抜ける」と語っています。

印象派画家たちの描くモロッコ、心がキレイになりますよ。

90年代からフランスでじわじわと人気だったモロッコ美容。

この10月(2010年)、パリに行って驚いたのは、モロッコ美容がより身近になっていたこと。

友人宅のバスルームで、フランスでおなじみのコスメショップの「アルガンオイル入りシャワージェルとボディオイル」を発見。
各社コスメブランドのモロッコ美容ラインも充実し、いまやフランス女性の“定番”になっています。

モロッコ美容が受けている理由は、自然志向と手作りコスメのブームとも関係があります。

昨今、フランスでは、コスメを手作りする女性(男性も!)が急増。
手作りコスメ本の種類も豊富で、数年前には1、2冊ぐらいしか見つけられなかった手作りモロッコ美容の本も、数倍になっていました。

モロッコ美容に注目が集まるのは、伝統的な美容法、つまり、イスラムの医学や薬学に基づいた、体にやさしい美容法だから。

このブーム、まだまだ続きそうです。

※Health & Beauty Review(講談社)のブログ「イスラム美容研究」で掲載された記事に加筆しました。